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主演二人の画像 妻に先立たれてから一切小説を書いていない。「恋愛相談に乗ってほしい」と言われた高田は彼女の家を訪れるが…。 画像4種
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 『こっぴどい猫』はそのマルチな才能を遺憾なく発揮し、歌手、タレント、俳優などとして様々な分野で活躍。今や知らない人はいない国民的タレント・モト冬樹の生誕60周年記念を祝して製作された。

 メガホンを取ったのは”21世紀型ダメ恋愛映画”の旗手・今泉力哉。20本以上にも上る短編・中編を自主製作し『微温』が水戸短編映像祭でグランプリを受賞。初の商業映画『たまの映画』がスマッシュヒットし、気鋭の若手作家が音楽×映画をテーマに競った映画祭『MOOSICLAB2012』にて発表した『nico』で審査員グランプリと監督賞をW受賞するなど、成長著しい今後要注目の映画監督である。

 本作は、そんな今泉力哉が描き続けてきたリアリティのある空気感で描くグズグズのダメ恋愛ドラマにして、モト冬樹演じる初老の作家を軸に、総勢15人の男女が登場、7つの三角関係が交差する究極のダメ恋愛群像劇。モト冬樹のほかには、今泉作品『最低』(09)で本作と同じ役名のファム・ファタールを演じた小宮一葉から、インディーズ映画や舞台で活躍する役者陣から演技自体がほぼ初挑戦の大学生まで、個性溢れる面々を大胆に起用し、そのキャラクター性を見事に抽出。群像劇としても絶妙なアンサンブルを奏でることに成功している。
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 『その無垢な猫』という代表作をはじめ、寡作ながらも小説を発表してきた作家の高田則文(モト冬樹)は、妻に先立たれてから一切小説を書いていない。

 しかし、自分を慕う後輩作家の安藤(内村遥)は今やテレビに出るような人気作家へと成長、娘の夏子(小石川祐子)も結婚、息子の崇(平井正吾)もできちゃったながら結婚が決まり、高田自身も行きつけのスナックのママから「この店で先生の60歳の誕生パーティーをやろう」と提案されるなど平和な日々を過ごしていた。そんなある日、「奥さんがいる人とばかりつきあってしまう」「求められると断れない」という女の子・小夜(小宮一葉)と出会う。小夜から「恋愛相談に乗ってほしい」と言われた高田は彼女の家を訪れるが…。

2人の、そして高田の子供たちの恋愛の行方は?
そして60歳記念誕生パーティーは無事に開催されるのか…?